娘と読んできた須賀敦子著「ミラノ霧の風景」12作品を読了。
その後も、親子読書会、毎週続けているのですが、今は違う本を読んでいます。
私は、もっと、須賀敦子を読みたくて、読書会を公開しました。
そこで二人の女性と出会い、輪読会を続けています。
基本は1:1で。
時々、オフ会、これもZOOMで開催することにしました。
須賀敦子に出会い、深く読みたいけれど、一緒に読める仲間がいたらいいなと2か月も読書会を探してくれたMさん。
同じように、最近再読したら、ぐんぐん心に迫ってしまって、誰かと共有したいと思ったNさん。
これから1年をかけて読み、思いをめぐらす時間を持てることに感謝したい気持ち!
Mさんとは、ガッティの背中、きらめく海のトリエステ、プロシュッティ先生のパスコリを読みました。
ナポリを見て死ね・・を読んだら、全集5巻の「イタリアの詩人たち」にすすむ予定です。
先日、読んだのは「プロシュッティ先生のパスコリ」
貨客船でイタリアへ着き、鉄道でフランスへ。
留学した最初の夏休み、フランス語の他に2つの外国語を履修しなければならないのでイタリア語を選択。
ペルージャの外国人大学で、プロシュッティ先生にイタリア語とともにイタリア文学を学んだ時期の記憶が書かれている。
若き日の須賀さんがイタリア文学に接するみずみずしい記憶が書かれている。
人物に絡めて、空気の気配、光、薫り、色、形、鳴き声など多様に表現する。
須賀さんのエッセーには、人物と同じように植物や動物や昆虫も登場する。
五感で感じてそれを記憶にとどめておけるのだと感心する。
ペルージャの丘を海原のようにとりまく田園風景
オリーブ畑
飼料用の紫やうす桃色のマメ科の花
「匂いたちこめる並木道」の菩提樹の薫り
白い牛
蛍
カエル
アッシオーロ(ミミズク)
そして、ナイチンゲール(夜泣鶯)
この作品に登場する植物や動物たち。
首題は、菩提樹とナイチンゲール。
幸い私は、菩提樹の甘い薫りを知っている。
でも、ナイチンゲールの形や声は知らないので、You Tubeで見たり聞いたりした。
見たり聞いたりできるのは、とてもうれしい。
Mさんと、このエッセーの印象を語り合った。
私は、夢中になって戦後のヨーロッパを学んでいた若き日の須賀さんの熱い心が見える部分といい、Mさんは、そんな須賀さんがナイチンゲールの声を聞きたいというと
それにこたえて、友人たちと声を聞くまで眠らずに過ごした長い夜を書いた部分という。
私たちは、若き日の須賀敦子に思いを馳せ、そんな彼女を温かく迎えたイタリアの人々を想像して温かい気持ちになったのでした。
うーん、須賀敦子はすごい!ジーンと心に響きます。
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